地域に根付いた診療。医療機関との連携。

◎馬に乗って往診!?患者さんと共に。

当院は、先祖がこの地で開業し、私で11代目となります。祖父は馬に乗って往診を行っておりましたので、当時を知る患者さんからは、未だに祖父の話を聞くことがあります。
昭和57年に父より澤病院を継承し、平成18年からは、より地域密着型の医療を提供するため、病床を18床に減らし澤医院(有床診療所)となりました。患者さんのご自宅が当院のベッドであるというモットーのもと、日々、患者さんの望む療養の形を模索しながら診療にあたっております。

 

◎内科?外科?いいえ、“いな科”です!

田舎の病院は、標ぼう(看板などに記載されている診療科目)以外にも患者さんの様々な不調を診ます。現在でいう“総合診療科”、つまり“いな科”の病院です。
患者さんの話に耳を傾けながら診察を行う中で、重症の方を見極めて専門科へ紹介しております。“傾聴”を診療の基本に置いていることは、今も昔も変わらず、当院が大切にしている理念の一つです。
有床診療所の良さとして、一番身近な入院できる医療機関として、「在宅→入院→在宅」と患者さんを見守っていけることが挙げられます。入院生活を通して、生身の人間として“人と人”の付き合いが出来るように感じています。また、総合病院から退院する際に、在宅に帰る前のワンクッションとして、入院をしながら在宅への退院準備ができる点も利点であると考えています。

気軽に相談できて、気軽に診察が受けられる。そして入院もできる。身近な「島のお医者さん」として、地域の医療に貢献をしていきたいと思っております。

 

◎転院元(急性期)の在宅復帰率にも貢献

平成30年度の診療報酬改定では、急性期病院から有床診療所に転院する場合、“在宅としてカウント”されることとなりました。今回の改定により、急性期病院とますますスムーズな連携が行えることと期待しております。

 

◎MSW配置、認知症カフェ、そして…

当院では、地域の皆さまのニーズに合った医療を提供するため、平成27年度より医療ソーシャルワーカー(Medical Social Worker)を配置いたしました。また平成29年度からは地域の自主グループに病室の一部を開放し「オレンジカフェ(認知症カフェ)」を開設。認知症の方の居場所づくり活動にも取り組んでおります。

そして、平成30年度は患者さんからの要望の多いリハビリ部門を強化すべく職員を増員しております。より一層の努力をして参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

澤医院
院長 澤 裕幸